仮殿って何?参拝のタイミングのおすすめは?
石岡のおまつりでは、常陸國總社宮の神様の分身(御分霊)が大神輿に移され、担ぎ手によって年番町内に設けられた仮殿まで担がれます。
仮殿とは
仮殿とは文字通り仮の社殿であり「かりでん」と呼ばれるほか、氏子の間では「おかりや」と称されることが多いです。
これは「御仮屋」を訓じたものであり、「御仮殿」との表記もみられますが、いずれにせよ總社宮の神様を年番町内にお迎えするために仮に設ける社のことです。
年番町の最も重要な役割が總社宮の神様を町内にお迎えして手厚くもてなすことであり、その場となるのが仮殿です。
場所の選定は年番町に一任され、町内の適宜の場所が選ばれます。例年8月末から9月初頭には、年番町の役員が参列して「仮殿地鎮祭」が行われます。
仮殿地鎮祭は一般的な地鎮祭と同様で、儀式における鎌、鍬、鍬の所役は概ね祭典委員長、仮殿部長、神輿部長が行うことが多いです。
地鎮祭後、總社宮に保管されている部材が運ばれ、建て方が行われます。社殿部分のほか参拝者へ神酒を勧めたり、供奉行列後の休憩所がテントなどにより併設されます。
また、手水舎や参道の庭園など年番町仮殿部の趣向が凝らされ、仮の社とは云ってもどこから見ても立派な神殿となります。
例大祭では、神幸祭の日に神様の分身(御分霊)が大神輿に移され、年番町の仮殿へとお出ましになり、そこで二晩を過ごされ、還幸祭の日に總社宮本殿にお戻りになります。
神輿の神幸と仮殿
石岡のおまつりでは、總社宮の神様の分身(御分霊)が神輿に遷され、神様が總社宮から氏子地域や仮殿へお出ましになる神幸が行われます。こうした神幸は全国の神社で行われています。一方、神幸を行わず、神様が神社など特定の場所に留まった状態で神事のみを執り行うことを居祭りと呼びます。

神幸における仮の社は、神社や祭の始原伝承・縁起における聖地に建てられる場合もありますが、石岡のおまつりの場合は年番町内の適宜の場所に建てられます。また、石岡では仮殿(おかりや)と称されますが、御旅所と称する地域もあります。
神輿などで仮殿や御旅所にお出ましになった神様の過ごし方は、地域によって異なります。一時的な休息をするだけの地域もあれば、石岡のように神様がお泊りになる場合もあります。
總社宮の例大祭は、明治35年(1902)に現在まで続く新年番制度が成立するまで、近世以来の例祭神事と奉納相撲が中心でした。現在のような年番町内の仮殿への神輿渡御、各種風流物の神幸行列への参加といった形態は、新年番制度が成立した明治35年(1902)前後のこととされています。
参拝のタイミングのおすすめは?

おまつり3日間を通して、仮殿には多くの氏子や観光客が参拝に訪れますが、参拝のタイミングのおすすめは、中日の奉祝祭です。
初日の神幸祭は、大神輿が仮殿に到着された後も仮殿鎮座祭や各町内会(出し物)による参拝が夜まで続き、仮殿附近は多くの人で溢れかえっています。
一方、中日の奉祝祭は神様がゆっくりおくつろぎになる日であり、参拝者も1日の中で比較的分散して参拝に訪れます。
そして奉祝祭の夜は仮殿祭(年番町安全祈願祭)が行われ、祭典の最後には巫女による浦安の舞を見ることができるほか、紅白餅撒きも行われます。
石岡のおまつりにお越しの際は、是非仮殿をご参拝いただき、總社宮の神様の御神徳を仰いでいただければと思います。