金丸町
金丸町の歴史
金丸町の地名は、中世に府中六名家の一つであった「金丸氏」に由来し、その居宅があったとされています。戦国期には府中城の一郭であり、江戸時代中期以降は府中13町の一つとして栄えました。
幕末からは小川・鹿島街道沿いに新しい町が発展し、明治28年に石岡駅が設置されると町はさらに拡大しました。昭和4年には「八間道路」が完成し、市街地は駅を中心に発展を続けました。昭和52年には住居表示法により金丸町は「国府一丁目」などに改称されました。町内には華園寺や鈴之宮稲荷神社があり、歴史的な背景が伝わっています。
金丸町の山車はかつて江戸で行われていた「天下祭」で使用されていた、いわゆる「江戸型山車」です。当時は現在よりも一段高く、牛で引いていました。大正11年(1922)に金丸町の有志により購入され、石岡のおまつりにあわせて一部改造されました。
金丸町の魅力と見どころ
金丸町の見どころは江戸型山車と、三村囃子系のお囃子です。大正時代金丸町が購入した山車の形を踏襲して昭和の時代にあらたに作られた現在の山車ですが、他の町内とは違い、江戸型の山車の形をしています。通常石岡の山車にある、向かって左側の場所にスペースが無く、踊り手などは、踊り場の後ろに待機しています。そのあたりも特徴として見てみると面白いです。
また、石岡では唯一テンポの早い「三村囃子」のお囃子を聞くことができます。散切りと呼ばれる、山車が出発する際と一日の終わりにのみ演奏される演目では、太鼓のみのシンプルで迫力のある演奏を聞くことができます。