石岡のお祭りの「幌獅子」とは?獅子頭「オス」「メス」の見分け方
石岡のおまつりには35台以上の幌獅子が出ています。これだけの獅子頭を一度に見られるおまつりは全国でも珍しいです。
獅子頭には「オス」と「メス」があり、石岡では一般的な雄雌の見分け方とは違った見分け方をされています。そのあたりや、おすすめの獅子頭について解説したいと思います。
全国的にも珍しい幌獅子とは
石岡のお祭りで町内を練り歩く「幌獅子」は、荷車の上に「獅子小屋」と呼ばれる小屋が設置され、その上に布製の幌が掛けられています。
幌の色は通常2色で、各町内ごとに独自の配色が特徴です。小屋の先端には獅子頭が取り付けられており、この獅子頭を1人がかぶり、舞いながら進んでいきます。(石岡では、獅子舞のことを「獅子揉み」と呼びます)
獅子頭の大きさや形は町内ごとに異なりますが、幅はおおよそ50〜70cm、重さは15〜30kg前後です。一方、獅子小屋の標準サイズは幅2m、奥行き5m、高さ2.5mで、その中には囃子連が乗り込みます。囃子連は、大太鼓、小太鼓、笛、鉦(かね)を用いて演奏を行います。
また、太鼓や楽器の大きさは町内によって異なり、それぞれ独自の音色やリズム、叩き方が楽しめるのも魅力の一つです。曲調自体はシンプルですが、囃子の音色に合わせて幌をまとった獅子が舞う姿は、とても美しく心を惹きつけます。
獅子頭のオスとメスの見分け方
獅子頭の見分け方として、石岡市民から俗称「キンタマ」と呼ばれる部分(正式には「宝珠」)が頭上についている点が挙げられます。
この「宝珠」がついている獅子を「オス」ついていない獅子を「メス」と見分けています。ちなみにこの見分け方は、一般的な獅子頭の雌雄の見分け方とは異なります。
一般的な獅子の雌雄の見分け方
一般的には左の形を「権九郎」(メス)右の形を「宇津」(オス)とされています。
また、お祭り期間中に幌獅子を出している町内としては、仲之内、幸、貝地などがあります。そのほか、星の宮や幸、金丸などの獅子で、獅子の口が紅白の紐で縛られているのを目にしたことがある方もいるかもしれません。
この紅白の紐は、暴れ獅子を表現するためのもので、獅子が人を噛まないように口を縛っている状態を象徴しているといわれています。
獅子揉みの極意
石岡のお祭りの象徴ともいえる土橋町の獅子舞は、獅子の顎下を見せすぎないようにしながら、優雅かつ力強い動きを見せるため、その美しさは特に際立っています。
洗練された動きとバランスの良い舞い方は、多くの観客を魅了し、「石岡のお祭りの顔」として親しまれています。
石岡のおまつりで注目の獅子町内3選
石岡のおまつりに来たら、ぜひ見ていただきたい獅子を紹介します。
土橋町
獅子舞だけはなく大太鼓・小太鼓の叩き方にも注目です!音を大きくしたり小さくする大波小波や小太鼓同士の息もピッタリです。
若松町
若松町は2日目の獅子パーレドの際に1人では揉むことができないほどの大きな獅子頭を神輿のように8人ほどで、担ぎながら揉んでいます。
鹿の子町
鹿の子町の獅子頭は、他の町内と違い、真っ黒でとても威圧感があります。幌のえんじ色も相まってとても格好良い獅子です。