祭りをより一層盛り上げる「おっしゃい隊」とは
石岡のおまつりには「おっしゃい隊」と呼ばれる、掛け声を合わせて祭りを盛り上げる女性がおります。
おっしゃい隊についてや、各町内のおっしゃい隊を動画でご紹介します。
目次
おっしゃい隊とは?
おっしゃい隊は、主に町内の青年会に所属する女性が担当し「おっしゃい、おっしゃい、おっしゃいな、おまつり好きよとおっしゃいな」などの口上をお囃子に合わせて言います。
おっしゃい隊は、すべての町内で行っている訳ではなく、盛んに行っている町内と、まったくしない町内があります。
最近は、このおっしゃい隊をカメラなどで撮影する方なども増えており、石岡のおまつりの魅力の一つになっています。
例えば、おっしゃい隊に力を入れている「大小路町」などは、下記のような口上をお囃子に合わせて言っています。とても粋ですね。
今年の年番町内は、お獅子が素敵な○○町
今年のまつりができるのは 年番町のおかげです
ありがとありがと ありがとね~
桃太郎さん 桃太郎さん
お腰につけた きびだんご
ひとつわたしにくださいな
あげましょう あげましょう
大小路とどこまでも
飛鳳会とどこまで
ついてゆくならあげましょう
それやれそれやれそれやれそれな
おっしゃい隊の歴史
石岡のおまつりでは、いつから始まったのか正しい記録は残っていません。過去の文献を探すと、「石岡の今昔」という書籍の中に記載があります。
引用:まほらにふく風に乗って
おっしゃい おっしゃい おっしゃいな
♪ 底なしバケツが十三文(又は、ブッチャレバケツが十三銭)総社宮祭礼の山車のはやし言葉の一種にこんなのがあった。「ブッチャレ」とはこわれたの方言であるが、このはやしはいつごろからであろうか。(石郷資 第24号)
編者が小学生の昭和20年代後半の頃は確か
♪ ブッチャレバケツが十三銭 安いと思ったら底ぬけだ
とやった。参加する子供や若衆もほとんど男子。
時は流れて、「石岡まつり」も当世風に変わった。ここ数年(本の発行は昭和58年8月)、若衆、ことに婦女子の進出には目を見張るものがある。そしてまつりのはやし言葉も当世流となり時勢を反映したものとなっている。♪ おっしゃい(押しなさい) おっしゃい おっしゃいな
♪ ○○兄さんいい男(○○姉さんいい女)
♪ 好きなら好きとおっしゃいな(云いなさい)(好きよ 好きよ 大好きよ(愛してる))
♪ おっしゃい おっしゃい おっしゃいな♪ おっしゃい おっしゃい おっしゃいな
♪ ○○町のお通りだい
♪ そこのけ そこのけ ○○町
♪ お祭り好きなら○○町
♪ 祭りの主役は○○町等など、町内によって多少変化がある。
また、この「おっしゃい」という掛け声(押しなさい、言いなさいの意)は、昭和50年ごろに若松町の山車で八幡会(若松町の祭礼同好会)が言い始め、他の町内(山
50年以上の歴史がある、地域独自の掛け声というのは面白いですね。
町内別のおっしゃい隊のご紹介
各町内特色ある掛け声で祭りを盛り上げています。各町内のご紹介をさせていただきます。
国分町
まずは、国分町をご紹介します。石岡のおまつりで最もこの「おっしゃい隊」に力を入れている町内が国分町だと思います。
毎年、独自の口上をつくり更に手話で行われるおしゃい隊は必見の価値ありです。
泉町
泉町も近年おっしゃい隊に力を入れているようで、揃いの扇子を使いとても粋に掛け声をかけています。
守横町
扇子だけではなくて、小さい番傘なども使っていてとても可愛らしいです。
大小路町
冒頭でご紹介した大小路町のおっしゃい隊です。山車人形が桃太郎のため、桃太郎の物語に出てくる内容などを口上として取り入れています。
幸町
お囃子がゆっくりなので、掛け声もおしとやかに聞こえます。
富田町
扇子の赤色の「富」の文字が目を引きます。
若松町
若松町は、人数が多い町内だけあって、おっしゃい隊の人数も多いです。
香丸町
香丸町は人数は少ないですが、息が合っていてとても良いですね。
森木町
森木町は、半纏や股引の色が全員揃っていて、また色合いも藍染めなので引きしまった印象ですね。
【番外編】1996年当時のおっしゃい隊
番外編として1996年のおっしゃい隊をご紹介します。2005年頃から現在のような形の女性が扇子を持って声を合わせて行うようになったのですが、
それ以前は、男性も女性も関係なく騒いでいるといった町内が多かったようです。
現在の方が、見た目も美しく、粋に見えますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。石岡のおまつりの「おっしゃい隊」をまとめてみました。
金丸町や中町ではおっしゃ隊を見かけることが少ないのですが、ぜひ多くの町内で競い合うようにして石岡のおまつりを盛り上げてもらいたいですね。